『後肢異常と犬の車いすのお話』
【第1部】まだ動ける。その可能性を邪魔したくない。
犬の車いすってご存じですか?
最近は本当に色々な種類があり、価格も機能もピンキリ。
WanLifeも長年、犬の整体屋として活動する中で、後肢麻痺や歩様異常を抱えるワンちゃんとの出会いが増えてきました。
今日は、そんなお話を少しだけ。
今回初めましての15歳のトイプードル、そらくん。
訪問整体のご依頼をいただき、ご自宅へ伺ってきました。
約2年前、初めてのてんかん発作。
数か月間に合計3回の発作があり、
3回目の長時間の発作後から後肢の歩様異常が現れたそうです。
WanLifeは犬の整体屋ですが、目の前にある「後肢が動かない」という症状だけを見るわけではありません。
なぜ、てんかん発作が起きたのか?
なぜ、その後に歩様異常が現れたのか?
もちろん、その原因を整体で診断することはできません。
でも、これまでの経過や現在の身体の状態を知ることは、とても大切です。
実は、触る前に想像していたそらくんと、
抱き上げた瞬間に感じた身体の印象が少し違っていました。
そして、生活についてお聞きすると、
「うんちの時に踏ん張って、時々苦しそうにワンと吠える」
便秘気味でもあるとのこと。
後肢だけでなく、身体の内側にも気になることがありました。
さて、そらくんには、ご友人が手作りしてくださった車いすがありました。
とても愛情のこもった、素敵な贈り物です。
早速、乗ってもらって歩様を確認すると……
「あれ?結構、後肢が動いている!」
調子が悪い=緊張が強い時は動きが悪くなるのですが、
調子のいい時は股関節までしっかり動かし、膝の曲げ伸ばしも見られる。
足首の動きは少し苦手。
もちろん、支えがなければ四肢で立って移動することは難しい。
でも、「歩けない」と「まったく動かせない」は同じではないのです。
この絶妙なバランスが、なんとも歯がゆい。
そして、もう一つ気になったのが前肢。
筋肉の付き方に大きな偏りがありました。
本来使ってほしい部分の筋肉が少なく、反対に、ある部分だけが発達している。
「もしかして、前肢にも無理な使い方が生じているのでは?」
触って感じたことと、実際の車いすでの動きを照らし合わせると、気になる部分が見えてきました。
さらに、現在の車いすの構造が、そらくんに残されている後肢の動きや前肢の可動域を、一部妨げているようにも感じました。
ご友人の温かいお気持ちは、本当にありがたいもの。
だからこそ、正直にお伝えすることには迷いもありました。
でも、飼い主さまは、今のそらくんを何とかしたいという思いで、紹介を重ねてWanLifeにたどり着いてくださった。
だったら、私も今のそらくんに対して、感じたことをきちんとお伝えしたい。
今回、そらくんは腰まわりの筋肉がかなり落ちていました。
体重も以前より1kg以上減少したそうです。
それでも、抱き上げると身体にはまだずっしりとした力強さを感じました。
そして何より、調子のいい時には、自分の力で後肢を動かそうとする姿がある。
まだまだ、この子にできることはあるんじゃないか。
そう感じたのです。
もちろん、後肢が元通りになると約束できるわけではありません。
でも、今ある動きを邪魔しないこと。
身体全体への負担を減らすこと。
残された力を活かせる環境を考えること。
それも大切なケアの一つではないでしょうか。
そこで今回、そらくんに合う車いすを改めて検討することをご提案しました。
次回は、WanLifeが犬の車いすに求めること。
そして、実際にお客様たちが使ってきた車いす専門店「テンシノワ」さんについて、お話ししたいと思います。
@tenshinowa1224
歩けなくなったら終わり、ではない。
その子の「今」に合わせて、できることを考え続けたい。
それがWanLifeの思いです。🐾
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